アジサイの花の色も落ち始め、替わってオレンジ色の花をいくつも付けるノーゼンカズラ(花言葉は、花のある人生)が、あちこちで目に付くようになりました。 雨があがった平日のディナー。 7時半を過ぎたころ、30代前半のご夫婦のお客様がご来店。奥様はビジネス帰りのようで、すきのない紺のツーピースにハイヒール。ご主人も同じく、ビジネススーツのままで、ご夫妻、お仕事で少しお疲れの表情が残っておられました。そのご様子をさっと見て、店長はあえて、いつもより明るい声で「いらっしゃいませ」とお迎えしました。 そして、「以前、ご来店の際は、大変、失礼いたしました」と頭をていねいに下げると、奥様は驚かれたような顔を一瞬され「おぼえていてくれたの? もうずいぶん前のことよ」と、すぐにやわらかな笑みが浮かんできました。 さらに店長は、こう続けました。 「お会いしたら、改めて、その節の失礼をお詫びしようと思ってお待ちしておりました。どうぞ、お席にご案内いたします」 店長はミスのないように、ご注文をしっかりお伺いし、提供する料理の品質もきちんとチェックし、サービスもみずから、落ち着いておこないました。 時間はゆったりと流れ、ご夫妻はワインを飲みながら、楽しそうに食事をされ、店長もうれしく感じました。 お帰りになるお客様に店長はドアを開け、外にも出て、深いお辞儀をしてお見送りをしました。5、6歩、歩いたところで、奥様が振り返り、「また来ますね」と声を掛けてくださり、店長は「ありがとうございます」ともう一度、お辞儀をして、ご夫妻が坂道の歩道に消えていくまでお見送りしました。 ※メニューからのご案内です。選べるミニサラダ・デザートの「あかしあ」「らいらっく」が、女性のお客様に喜ばれています。