組織で仕事をしていると、思わぬ人から励まされることがある。 失敗を乗り越えて来た人達から聞いた言葉を、思い出しながら、書き留めてみたい。 誰もが、強き一点張りだけで生きてはいかれない。負けるが勝ち、ということもあるし、失敗を一度もしない人生なんてありえない、ということも年齢と共にわかってくる。 油断にもいろいろある。自分の甘さであっても、相手を信じたがために苦境に立たされることもある。さらに運、不運もある。 人生は単純ではない。さまざまなものが寄ってきたり、離れていったりする中で進んで行く。そしてまた、寄ってきたものが離れていったり、離れたものが寄ってきたりする。 自分が求めたり、求めなかったりする強弱でもなく、強く求めても寄ってこなかったり、まったく求めていないのに寄ってきたりする。 法則のない運命という大きな河の流れの中で、自分は今、運命に流されているのか、竿を差して流されまいとしているのか、肉体と魂の離脱現象のように自分で自分を見つめることもある。 何げない言葉で傷つくこともあるし、何げない言葉で傷つけてしまうこともある。傷ついたハートには、「時間」という天使のオキシフル※が必要だ。 もう駄目だ、と絶望の淵(ふち)にあっても、呪文のように「前向き」「謙虚」と唱えるとよい。そうすると、固く閉ざされた扉も少しずつだが開かれていく。 腐らないこと! 人はそれも見ている。鮮度が落ちた魚は買ってくれない。だから腐っては駄目なのだ。 人の鮮度は「笑顔」にある。苦しみを乗り越えてきた人の「笑顔」はまわりの人を動かす。そこから波紋のように「善」の輪がひろがっていき、「悪」は輪の外へ外へと押しのけられていく。 あせることはない。一度ひろがり始めた「善」の輪もまた止められないのだから。 良くても悪くても、波紋は止められない。止まるまで辛抱。辛抱しながらひたすら内省すること。 誰も力を貸すことはできない。自分で立ち上がろうとしている人に他人の力など不要だからだ。 心の眼で人の心が分かる。 毎日が自己鍛錬、修行と思えば、何もかも溶け込むように入ってくる。 人はみな、道なき道、果てなき道を歩む者。おじけづいて振り向いてはならない。引き返す道などないのだ。 おのれという臆病者と闘い続け、ひたすら前を向いて歩き続けていくしかないのだ。 ※オキシフル(液状の消毒・殺菌薬)