文系の私にすれば、非常にというか、「異常に」数字に強いマネジャーが今朝、朝礼当番で1分間スピーチをおこないました。 どちらかと言うと、心が熱い人なのですが、この日のスピーチがよかったので、以下のように再現してみます。 見た目は、漫画のルパン系、クールな彼の話です。 「私がまだ店舗で、チーフだったころの話です。  その日は店長が休みで、店長から、自分の代わりに、応募してくるパートさんの面接をするように指示がありました。  私はその日が初めての面接経験でした。  店舗運営というのは、数字で管理するものと自分では思い込んでいて、採用、面接業務は経験がな  いまま、最初の一人目の方と面接をしました。

 私は彼女に最初の質問をしました。『どうして、うちのお店を選びましたか?』すると彼女は『うちが近いので』と答えました。問題はそのあとです。私はまったく、次の質問が出てこなかったのです。気持ちはあせれども頭の中は真っ白、とうとう、次の質問が出ないまま、「今日は面接に来ていただいて、ありがとうございます」と言って、終わってしまいました。

 二人目の面接の方が来ました。私は面接の引出しが実に少なく、またまた、彼女にも『どうして、うちのお店を選びましたか?』と同じ質問しかできませんでした。そうすると彼女はこう答えました。『私には学歴もありませんし、なんの資格もありません。でも、こういうお店ですと、美味しい料理をお席に運んで、何か親切なことをして差し上げれば、お客様から、ありがとうって言っていただけるんです』

私は、正直、視野の狭い人間です。向いたら、向いたほうにしか、その範囲でしか、物事を見られません。でも、その方のお話を聞いて、人は誰もが、幸せを求めて生きているんだなあと、はっと気づかされるものがありました。そして、自分の職場に、あらためて誇りをもてました。 たぶん、このことは、一生おぼえていると思います。辛かったり、苦しかったりした時、何か人に親切にしてあげようと思うようになりました」