関東は、春一番も吹き、枝垂れ梅がきれいです。 もうすぐ、3月3日のひな祭りです。桃の節句です。お誕生日と同様に、女のお子様の幸せを祈り、健やかな成長を願い、桃の節句を迎えられたことを祝う日です。平安朝以来の日本伝統の行事です。 ふだんとはちょっと違う、ごちそうを召し上がるのも、お祝いだからです。 とんでんのお店です。 「今日はママが運転するから、パパはビール、飲んでもいいわよ」 本当にいいのかな、と確かめるようにママの目を見ると、ママがうなずいて「だって、おひな祭りのお祝いよ」とにっこり。 「パパ、良かったね」と今年、小学校に入学しそうな感じのお嬢さんの声。 すぐさま、パパは、小学校1年生のように、手をまっすぐ上げます。 「はい、ただいま」とフロア担当のやさしそうな女性がお席に伺います。 「中生ジョッキ、1杯。それに、北海道のししゃも焼き。そのほかのメニューは決まったら、もう一度、呼びます」とパパの声がはずんでいます。 メニューが決まったようです。パパがまた手を上げました。明るい笑顔のフロア担当がオーダーを受けます。 「ママは、はまぐりのお吸い物がついた弥生膳(やよいぜん)にするわ」 「わたしは、おこさまひなまつり膳」とお嬢さんはメニューシートの料理を指差して、にんまり、目もきらきらしています。 「パパ、もう1杯、いいわよ」とママ。 「ありがとう、じゃ、中生ジョッキ、もう1杯。食事は北海道そばが付いた、はまなす」 「ねえ、ママ、ソフトクリームが変わったみたい。食べてもいい?」とお嬢さんがデザートメニューを見て、見つけたようです。 「北海道美瑛産(ほっかいどうびえいさん)の牛乳を使っているんだって。ママも食べよう。食後に、北海道牛乳ソフトを二つください」 「よし。今年の夏休みは美瑛のきれいな風景を見に行こう。羽田から早い便に乗って、まっすぐ旭川空港に飛ぶ。旭川空港から近いらしいから、レンタカーでナビを見ながら、美瑛の風景を見てまわり、旭山動物園も見に行こう。そのあと、札幌に向かって高速道路を走り、あえて手前の岩見沢で降りて、とんでんのホームページで見た、とんでんの岩見沢店、江別店で食事かお茶をして、最終的には札幌のつきさむ温泉を目指すというコースはどうだろうか。泊まっても良いようだし」 「すごい!」とママとお嬢さん。 「うん。いいだろう? さあ、今年の夏休みの目標も決まったから、パパは頑張って仕事をするぞ」 「うん。パパ、頑張ってね」とお嬢さん。 フロア担当の女性もうれしそうにして、ご注文の復唱をして確認します。 最後にパパです。 「あとでもう1杯。中生ジョッキ」と少し小声でした。 ご家族3人で手をたたくようにして笑っていました。 こんな楽しい光景がどこかのお店であるかもしれません。 2月26日発行の朝日新聞によると、この季節の好きな和菓子アンケート調査で、ダントツの1位は「桜餅」でした。その新聞には、桜餅の起源も載っていて、「18世紀初頭、長命寺(東京都墨田区)の門番が、隅田川沿いの桜の葉を塩漬けにして餅に巻いて売り出し、話題になった」ことが始まりだそうです。 この季節、とんでんでお食事の際は、ぜひ、お帰りに、「桜餅」のお買い上げもお忘れないよう、ご案内申し上げます。